畠中恵さんのしゃばけシリーズ
ひらがなタイトルの古風な表紙は、本屋で見かけたことがある人もいるのではないでしょか。
しゃばけシリーズってどんな話なんだろう?
しゃばけって面白いの?
という疑問をお持ちの方に、しゃばけシリーズの面白さや魅力を紹介します。
しゃばけシリーズはどんな話?
主人公は、江戸日本橋に店をかまえる長崎屋の若だんな・一太郎
若だんなは、普通の人には見えない妖(妖怪)が見えます。
しゃばけは、心優しく妖に慕われている若だんなが、妖たちと協力して、さまざまな事件や困りごとを解決していくお話です。
謎解き要素あり、人情ばなしありのところがしゃばけの面白さだと思います。
若だんな・一太郎はどんな人?
若だんなを言い表すなら、「病弱」「妖が見える」「心優しい」かなと。
若だんなの心優しい人柄は、しゃばけの魅力のひとつです。
ここではこの3つに分けて、若だんなのことや、しゃばけの世界のことを紹介します。
病弱
若だんなはとても病弱。
ちょっと外を歩くと、何かしらの病気をもらってきてしまいます。
そのため、両親は若だんなにかなり甘くて、江戸で有名なほど。
若だんなの素敵なところは、その優しさに甘えないところです。
寝込むと悪いから店に出なくていいよ、と言われても店に出ようとします。
そして寝込む・・・
妖が見える
若だんなは病弱なので、気軽に外に出て、事件や困りごとについて調べることが出来ません。
そこで若だんなは、長崎屋に集まる妖たちに協力を求めます。
なぜ長崎屋には妖たちが集まるのかというと、若だんなの祖母が齢三千年の大妖だからです。
妖たちは、基本的に人には見えないのですが、若だんなの祖母は妖であるため、若だんなは妖を見れます。
若だんなは心がキレイで、優しく、そしてお菓子もくれるため、妖たちは若だんなの調べたいことを調査しに行ってくれます。
寝込んでばかりですが、若だんなは知恵を出すのが得意です。
心優しい
若だんなは本当に心がキレイで優しい。
自分を困らせたような人でも、救いの手を差し伸べます。
自分が普段助けてもらっているから、困っている人を助けたいの精神で、多くの妖や人を救っています。
若だんなを甘やかすのは両親だけではありません。
長崎屋には、人間の姿をしながら実は妖の手代が2人いて、そばでいつも若だんなを守っています。
2人の手代の名前は仁吉と佐助。
2人は若だんなをお守りすることが何よりも大事なため、過度に若だんなを心配します。
その過保護すぎる行動もしゃばけも面白さに1つ。
しゃばけシリーズのおすすめの読み方は?
しゃばけシリーズは基本的に年に1回新作が発売され、単行本では2023年8月現在22作品発売されてします。
しゃばけシリーズは基本的に1冊に短編が5話ぐらい入っている作りなのですが、シリーズ第1弾の「しゃばけ」、シリーズ第5弾の「うそうそ」、シリーズ第22弾の「いつまで」は長編1話で1冊となっています。
若だんなの知恵と妖たちの調査で事件や困りごとを解決!
というのがしゃばけシリーズの基本的な流れですが、たまに、ほかの登場人物がメインの話もあります。
しゃばけシリーズを読む順番
読む順番は、あまりひねりがないのですが、発売された順で読むのがおすすめです。
しゃばけシリーズでは、ゲスト出演で出てきたと思っていた妖や人物が、レギュラー化したり、何度も登場したりするので。
とはいっても、しゃばけシリーズは各話ごとに基本情報を教えてくれるため、どの本から読んでも楽しめると思います。
けれど、シリーズ第10弾「やなりいなり」とシリーズ第11弾「ひなこまち」は、
シリーズ第9弾「ゆんでめて」のあとに読んだ方が面白いでしょう。
新装版が2013年に発行
第2弾 2003年 ぬしさまへ
第3弾 2004年 ねこのばば
第4弾 2005年 おまけのこ
第5弾 2006年 うそうそ
第6弾 2007年 ちんぷんかん
第7弾 2008年 いっちばん
第8弾 2009年 ころころろ
第9弾 2010年 ゆんでめで
第10弾 2011年 やなりいなり
第11弾 2012年 ひなこまち
第12弾 2013年 たぶんねこ
第13弾 2014年 すえずえ
第14弾 2015年 なりたい
第15弾 2016年 おおあたり
第16弾 2017年 とるとだす
第17弾 2018年 むすびつき
第18弾 2019年 てんげんつう
第19弾 2020年 いちねんかん
第20弾 2021年 もういちど
第21弾 2022年 こいごころ
第22弾 2023年 いつまで
※年数は単行本発行年です。
しゃばけシリーズの外伝として、2014年に「えどさがし」2021年に「またあおう」が発行されています。
読書のお供
しゃばけシリーズにはおいしそうな和菓子や料理がいっぱい出てきます。
とくに若だんなが住んでいる長崎屋の離れには、和菓子がたくさん。
筆者の個人的な話なのですが、読んでいると和菓子が食べたくなります。
読書のお供に和菓子やお茶があると、より楽しめるでしょう。
しゃばけシリーズをより楽しむためにおすすめの本
しゃばけシリーズは舞台が江戸なので、あまりイメージがつきにくいものが登場することもあります。
「江戸移住のすすめ」には、江戸での暮らし方や、時間、お金、着物のことなど、江戸の生活についてが書かれています。
若だんなのいる世界がイメージしやすくなるのでおすすめです。
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